日本初、エネマネ連動型EVカーシェアリング開始、充電電気の再エネ由来や比率見える化等で地域活性化
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2020年03月24日
一般社団法人エネルギー情報センター

REXEVと湘南電力および神奈川県小田原市は、全国初となるエネルギーマネジメント連動型EVカーシェアリングの運用を開始しました。再エネ電源をEVに活用し、カーシェアリングと連動させることでライフサイクルを通じたCO2排出量の削減を目指すものとなります。
再エネ由来のEVカーシェアリングテスト運用開始
近年、エネルギー・気候変動対策においてはCO₂削減に関する国際的な共通目標が定められ、市区町村等においてもこの対策に取り組むことはもちろんのこと、経済成長や社会的課題の解決と両立させた自立的な取組を進めることが重要となっています。また、国においても持続可能な地域社会像を「地域循環共生圏」と位置づけ、一層の促進を図っています。
その一部である運輸部門の脱炭素化の実現に向けては、自動車だけではなく燃料の製造から廃棄まで、ライフサイクル全体でのCO2排出量の削減を行うことが重要となります。
電気自動車(EV)は脱炭素化において極めて重要な役割を担うと想定されますが、その燃料となる電気の由来について、日本では化石燃料を主とした電力に頼っているのが現状です。
こうした中、REXEVと湘南電力および神奈川県小田原市は、全国初となるエネルギーマネジメント連動型EVカーシェアリングの運用を開始しました。
今回の事業は、EVを用いること(走行時に関する削減)、EVをシェア利用することで自動車の台数を削減すること(製造・廃棄に関する削減)、EVの充電に可能な限り再生可能エネルギー由来の電気を用いること(燃料製造に関する削減)により、ライフサイクルを通じたCO2排出量の削減を目指すものとなります。
サービス名称は「eemo(イーモ)カーシェアリング」と名付けられ、2020年3月16日よりEVカーシェアリングのテスト運用が開始されました。同日、小田原市役所にてセレモニーが開催されました(図1)。

図1 セレモニーの様子 出典:REXEV
再エネ電気を充電、アプリで充電した電気の由来を見える化、可能な限り小田原の電源利用
今回の事業において、REXEVによると、アプリ上で充電電気の再エネ比率が把握できるようにするほか、再エネの発生源(由来)を可能な限り見える化するとしています。
また、できる限り小田原およびその周辺地域で発電された再エネを利用する方針であり、小田原発の再エネ発電会社である「ほうとくエネルギー」や、小田原地元小売電気事業者である「湘南電力」とも連携を強固に事業を推進していく、としています。
災害時にはEVが「動く蓄電池」として活動する見込み
eemoカーシェアリングは、経済面や環境面のみならず、災害時には非常用電源としても利用可能です。小田原市はEVを「動く蓄電池」と捉えており、REXEVは小田原市と協力して災害時の利用についても、今後具体的に検討を進める方針です。そのため、eemoカーシェアリングは、再エネの地産地消を通じた脱炭素交通システムを構築するほか、地域の災害対応力強化にも貢献していくことが期待されます。
マイカーより効率的な余剰EV畜電の運用法検討、地域の再エネ普及に貢献
今回の事業において、EVのバッテリーは停車時にはエネルギーマネジメントのエネルギーリソースとして、豪雨等の災害による停電発生時には非常用電源として、それぞれ活用されます。
複数のEVを運用するカーシェアリングの特性上、マイカー利用時と比較してEVの設備稼働率を大きく向上させることが期待され、費用対効果の大きなEV利用のユースケースが形成されると想定されます。同時に、EV の充電を通じた再エネ需要創出、エネマネによる変動電源に対する調整力創出により、エリア内での再エネ拡大へ寄与することを期待されます。こうしたEVバッテリーの充放電遠隔制御技術との組み合わせにより、地域の再エネの効率的活用と付加価値の創出が今後取り組まれる見込みです(図2)。

図2 脱炭素型地域モデル 出典:神奈川県小田原市
補助事業により実施
今回の事業は、2019年9月18日付で採択された環境省「脱炭素イノベーションによる地域循環共生圏構築事業のうち脱炭素型地域交通モデル構築事業」により実施されています。補助事業期間は、令和元年度(2019年度)から令和3年度(2021年度)までの3年間であり、段階的に拡大していく予定となっています(図3)。
なお、REXEVによると、3年間で100台導入を目指すとしています。小田原市内においてEV及び充放電機器等を駅前施設、民間の事業所、市役所等に段階的に導入し、その後県西エリアで導入拡大を図りながら、カーシェアリング及びEVの充放電制御によるエネルギーの効率的な利用が行われる見込みです。

図3 環境省補助事業の想定スケジュール 出典:神奈川県小田原市
3月16日より始まったテスト運用については、複数のステーションで実施予定であり、2020年5月31日までの予定となっています。14台の新型日産リーフ(蓄電池容量40kWhグレードX)にて運用が行われますが、テスト運用期間中は一般の方は利用できない形です。2020年6月からはeemoカーシェアリングの一般公開が予定されており、それに伴いEVは50台まで増加される見込みです。
EVステーション設置場所(テスト運用開始時点)
| No. | 名称 | 車両台数 | 住所 |
|---|---|---|---|
| 1 | 小田原市役所1階駐車場内 | 2 | 神奈川県小田原市荻窪300 |
| 2 | 小田原ガス本社入口駐車場内 | 3 | 神奈川県小田原市扇町1-30-13 |
| 3 | 小田原ガス旧エコリア | 1 | 神奈川県小田原市本町2-1-38 |
| 4 | 小田原衛生グループ本社駐車場 | 5 | 神奈川県小田原市寿町1-1-12 |
| 5 | 鈴廣蒲鉾 かまぼこの里 | 2 | 神奈川県小田原市風祭245 |
| 6 | 松田町シェアオフィス | 1 | 神奈川県足柄上郡松田町松田惣領422-2 |
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執筆者情報

一般社団法人エネルギー情報センター
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