アイテス、系統連系前およびCIS型パネルの効率点検を実現する機器を開発、CISの点検機器は業界初
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2017年09月01日
一般社団法人エネルギー情報センター

アイテスは8月、ソーラーパネル点検装置「ソラメンテ」に、系統連系前パネルおよびCIS型ソーラーパネルの点検・確認を実現する2つのオプション機器を開発したと発表しました。このオプション機器により、停電状態となる系統連系前や、CIS化合物薄膜型ソーラーパネルの点検・確認が可能となります。
太陽光パネルの点検、系統連系前やCIS化合物薄膜型が対応可能に
固定価格買取制度が平成24年7月に創設されて以来、日本の再生可能エネルギーの導入は着実に進んでおり、中でも太陽光発電を中心に導入が拡大しています。また、平成27年7月に策定された「長期エネルギー需給見通し」では、平成42年度において再生可能エネルギーが電源構成の22~24%を占めるとの見通しが示されました。
例えば太陽光発電においては、他の再エネ発電所よりも比較的容易に発電所が建設できることから、EPCと呼ばれる太陽光発電所建設事業者の市場が形成されました。また、投資や事業面の魅力から、多数の異業種からの参入により、太陽光バブルともいえる勢いで市場が拡大しました。
このように、再生可能エネルギーは将来の重要なエネルギー源と見なされ、導入量が拡大してきました。一方で、市場の急拡大に伴い安全性の確保や発電能力の維持のための十分な対策が取られなかったり、防災・環境上の懸念等を巡り地域住民との関係が悪化したりする等、種々の問題が顕在化しました。
そこで、適正な事業実施の確保等を図るため、平成28年6月にFIT法が改正されました。新たな認定制度では、事業計画に基づいて、事業実施中の保守点検、維持管理や事業終了後の設備撤去及び処分等の適切な実施の遵守が要求されることとなりました。特に導入が急拡大した太陽光発電については、保守点検を実施していくことで、発電を安全かつ長期にわたり維持していくことが求められています。
こうした中、太陽光パネル検査・点検装置の開発や販売などを手掛けるアイテスは、ソーラーパネル点検装置「ソラメンテ」に、独自のセンシング技術により、系統連系前パネルおよびCIS型ソーラーパネルの点検・確認を実現する2つのオプション機器を開発したと発表しました。このオプション機器により、停電状態となる系統連系前やCIS化合物薄膜型ソーラーパネルの点検・確認が可能となります。
悪天候でもパネル点検できる「ソラメンテ」
太陽光発電は日射を利用する発電方式のため、一般的なIVカーブ測定器とサーモカメラを利用する測定では、天候の差異と故障の区別が困難です。また、法定で定められた定期点検時はソーラーパネル以外にも、保安点検、パワコン、集電箱の点検、清掃、目視確認など限られた時間内に多くの作業を実施する必要があります。そのため、点検日の日照が不安定であれば、天候や影といった変動要因を除外して、故障による電気パラメーターを識別することが重要となります。
その点で、アイテスのソーラーパネル点検装置「ソラメンテ」は、パネル表面にセンサーをあてることで、クラスタ故障が発見可能であり、急な曇りや朝夕でも測定できます。今回アイテスが開発したオプション機器は、アイテス独自の「Link技術」で「ソラメンテ-Z(SZ-200)」および「ソラメンテ-iS(SI-200)」の本体にアダプターとして接続する機器となります。
オプション機器2種類は「ソラメンテZ/iS連携キット」、そして「ソラメンテCiSアダプター」となります。「ソラメンテZ/iS連携キット」はソーラーパネルの設置前(系統連系前)など停電状態で迅速かつ容易にパネルの点検・確認が可能になる機器です。また、「ソラメンテCiSアダプター」は、これまで実現が難しかったCIS化合物薄膜型ソーラーパネルの点検・確認を可能とする機器となります。
「ソラメンテZ/iS連携キット」、PVケーブルをはずすことなくパネルの不具合などが特定可能
従来のパネルチェッカー「ソラメンテ-iS(SI-200)」は、系統連系された発電中のパネルの電流を感知しパネルの不具合などを特定しますが、発電していないパネルでは作動しませんでした。しかし、アイテスが新たに提供する「ソラメンテZ/iS連携キット」により、発電電流が流れていない状態でもPVケーブルをはずすことなくパネルの不具合などが特定可能となります。
このオプション機器により、施工事業者が発電事業者に引き渡す前の竣工点検時やPCSを停止した停電点検、発電所への転売時の資産価値評価など、売電損失につながるパネルの不具合をいち早く特定できます。

ソラメンテ-iS+ZiS連携キットにより故障パネル特定する風景 出典:アイテス
「ソラメンテCiSアダプター」、CIS型ソーラーパネルの不具合を効率よく特定
CIS化合物薄膜型ソーラーパネルは、直列接続と並列接続が組み合わされた構成のため、従来の点検方法では電気的な測定と判定が難しく、パネルの取り外し作業など手間と時間のかかる作業が必要でした。
アイテスが新たに開発した「ソラメンテCiSアダプター」では、「ソラメンテ-iS(SI-200)」のコネクタ部に装着することで、PVケーブルをはずすことなくパネル表面からCIS型ソーラーパネルの不具合を効率よく特定することができるようになります。なお、CIS型ソーラーパネル向け点検・確認機器は「ソラメンテCiSアダプター」が業界初となります。

CiSアダプターSC-200を装着したソラメンテ-iS 出典:アイテス
太陽光パネルの故障、得られるはずの出力をロスする売電損失
太陽光パネルの故障には多くの種類があり、仮に故障した場合にはパネル単位の交換が実施されます。パネルメーカーは、一般的に81%以上の出力保証をしており、出力が保証値未満の故障パネルを無償交換の対象としています。
一般的なパネル故障であるクラスタ故障は、発生するとパネル出力の3分の1が失われます。例えば、こうしたクラスタ故障であれば、無償交換の対象となります。このクラスタ故障を放置していると、得られるはずの出力をロスし、売電損失が累積します。また、パワコンの電力制御の機能によって、1クラスタの故障が、同一ストリング内の正常パネルの発電量にも悪影響を及ぼす可能性もあります。
パネルの故障等による出力低下は、運用の中で増加していくだけではなく、初期段階から発生しているケースもあります。アイテスによると、現場に設置されるソーラーパネルが初期段階から発電量(売電額)の保証条件に影響するような大きな出力低下を引き起こしているケースが少なくない、としています。また、資源エネルギー庁による「事業計画策定ガイドライン(太陽光発電)」では、太陽光発電の導入拡大に伴って、電気設備・構造物に関する知見の不足した事業者が施工したと疑われる太陽光発電設備が散見される、としています、
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