滑走路いらず、垂直離着陸ができる世界で初めての電動飛行機「Lilium Jet」が飛行成功
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2017年04月24日
一般社団法人エネルギー情報センター

4月20日、Liliumはドイツのバイエルン州において、垂直離着陸ができる世界で初めての電動飛行機「Lilium Jet」の飛行試験が成功したと発表しました。電動のため環境や騒音への影響が少なく、滑走路も必要でないことから、都市部での利用可能性も期待できます。
世界初の電動垂直離着陸(VTOL)ジェット機
航空機や自動車といったモビリティは社会を豊かにしてきた一方、大気汚染・騒音・渋滞などの問題を引き起こしてきました。そうした中、Liliumは世界で初めて完全電動の垂直離着陸(VTOL)ジェット機「Lilium Jet」のテスト飛行に成功しました。
今回のテスト飛行では、2人乗りのプロトタイプが利用されており、将来的には5人乗りまで拡張する予定としています。テスト飛行の様子については、下のビデオで様子を閲覧することができます。
環境汚染や騒音の心配が少ない、F1に匹敵するスピード
「Lilium Jet」の利点は、まず電動のために環境汚染の心配が少なく、加えてモーターバイクよりも騒音が少ないことが挙げられます。加えて、300km/hとF1マシンに匹敵する速度を出すことが可能であり、航続距離も300kmを確保しています。
空を飛ぶことの利点は単純なスピードだけではなく、交通渋滞等に左右されない部分にもあり、特に都市部においてはその差が顕著となります。例えば、マンハッタンからJFK空港までは、車を利用すると26kmの距離があり、約55分かかります。一方で、「Lilium Jet」は目的地まで直線に飛行できるので距離が19kmと短くなり、交通状態にも影響されないので5分で到着することが可能です(図1)。

図1 Lilium Jetによる時間短縮効果 出典:Lilium
VTOLのメリット、滑走路がなくても離着陸できる
VTOLの基本コンセプトは、離着陸に滑走路を必要としないヘリコプターの利点を持ちながら、空中ではジェット機のような固定翼機のスピードを実現できることにあります。滑走路が必要ではないので、小型な離着陸エリアがあれば、都市中心部にもアクセスすることが可能となります(図2)。

図2 離着陸エリアのイメージ 出典:Lilium
「Lilium Jet」のコンセプトでは、滑走路を必要とせず自動車の5倍程度の速度が実現できることから、都市部から離れた地域に住んでいたとしても、都市部で働くことが可能となります(図3)。そうすると、都市部に住むというメリットが薄くなり、長期的には都市部における不動産価格の高騰を抑える効果も想定されます。また、「Lilium Jet」は自動車の必要性を減らすので、特に交通量の多い地域における騒音が少なくなることも期待できます。

図3 離陸・飛行の様子 出典:Lilium
今後の予定、2025年にはタクシーのような形での利用を想定
LILIUMによると、「LILIUM JET」の今後の予定としては、2019年に全ての機能を備えた機体が飛行する予定としています。その後2025年には、「LILIUM JET」をタクシーのような形で利用できることを目標としています(図4)。
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